紙の節約を標榜して導入した、ある事業のIT化(紙の節約ばかりが目的ではないが)。
これがすこぶる評判が悪い。
先週の土曜日に、いつもは温厚な若い教員が小生に向かって「アレはヒドイ。本当に導入するんですか」と訊いてきた。「やっても実効性はないんじゃないですか、あの形では」ともいっていた。
小生にいわれても困る。もしそう思うのならいずれかの会議体で発言すればいいのだが、そこは若い教員、遠慮しているのだろう。
そして今日。
レターボックスに科目ごとの書類の束が…。
見れば、IT化した事業の実施方法を書いた説明書。これが各科目の履修者数分あった。
すべての科目の履修者分を印刷したのだろうが、これじゃ、紙の節約にはならない。むしろ前の方が文字数も少なかったので、インク代が余分にかかっているのではないかと思うほどだ。
これがいかに無駄が多いことであるかを考えているのだろうか。
たとえば小生の科目を3科目履修している学生さんは、最初こそ読むだろうが、次の科目で配られた説明書は読まないだろう。3科目目ともなると、「いりません」といわれそうだ。
それだけではない。
前の方式では配付された用紙に記入してもらって回収できたから良かったが、今度は説明書きだけだから読み終わればゴミ箱にポイである。3科目で3枚。
履修科目数が10科目であれば10枚をポイ。しかもこれがすべての学生さん共通の行動になることが明らか。さらに履修放棄などで余った説明書もポイ。
発案者からすれば「誰がどの授業を最初に受けるか分からないし、欠席する場合もあるだろうから、全員に配るしかない」というかもしれないが、それは短絡過ぎる。
たとえば、事前にアプリを作っておいてそれをダウンロードさせる。1回で済む。
たとえば、本人のアドレスにURLを配信しておく。通常使うアドレスは知っているので。
「アプリの製作にはお金がかかる」というかもしれないが、マスターをひとつ作ればいいわけで、学生数で割れば微々たるものだろう。しかも数年使えるのだろし。
「本人のアドレスに配信すると時間がかかる」と反論されるかもしれないが(事実、すべての学生さんに配信するとなると最低3日、4日かかる)、大事な事業であると考えればそれも織り込み済みで実施すべきなのではないか。
大いに改善の余地ありってことですな。
ああ、何といったっけな、こんなとき使う言葉…
羊頭狗肉?
IT苦肉か。
IT化すれば何でも改善されると考える「短絡的思考」の典型例ですね。前年度までよりも回収(回答)率が下がったときに,なんと言い訳するのでしょうね? 見もの(聴きもの)ではありますね。(小樽の寅吉)
返信削除言い訳はいわないで~涙を誘うから~♪
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